プログラマーと英語

予告通りであるが、英語の記事を書く。前に筆者の英語能力を。TOEIC IPテストの最高得点が830点である(2013年12月取得分)。まあ、そのレベルの者が書いてる与太話と考えて欲しい。ちなみに1月に受けた分は825点であった。難しいねぇ。

TOEIC IP

(0) はじめに

最近公私ともに英語で書くことが段々多くなってきたのだが、英語について一度考えをまとめておきたいと思っていたので、一旦まとめておく。まとめておくが、特に体系立ってまとまってるわけでは無いので、つらつらと、が正しいかも知れない。

(1) 国語(日本語)について

まず、過去の記事を見てもらったら分かるのであるが、所謂「旧仮名旧漢字」で書いているのが多いとおり、筆者は国語が大好きである。大好きであるというか、そもそもNative Languageなので、好きもへったくれもない。「日本語」と相対化するような書き方・呼び方すら嫌いである。日の本の国語で良いと思ってる程の者である。

で、英語が重要という話が出てくると、国語はどうするんだ、英語に切り替えるのか、という極端な話が出てきて訳わからなくなる話であるのだが。が、筆者は単に情報源を増やす道具の意味合いでしか英語を捉えていない。読めて話せて書ければ、より多くの情報を収集できる、という単純な話である。

なので、小学校から英語を教育とかそんな話はそもそもあまり興味が無い。

ただ、より厳密に言うと、筆者は歴史的仮名遣い、且つ、歴史的漢字を使われた国語の方が好きであり、現代語は簡易化・堕落した表現だと思ってるので、そういう意味では、このように書いてる最中であっても、歴史的仮名遣いで全部書き直したい、という衝動に駆られる。ちなみにカタカナ語はもっと大嫌いである。

まあ、そんな輩が英語を、って言ってるので、可笑しな話ではある。

(2) 何故プログラマーに英語が必要なのか

これは単純である。一次情報源が英語だからである。現代の殆どの主流たるプログラミング言語は英語で考えられ、英語表記であり、説明書は英語であり、伝道者も英語を使う。

情報を得るために一次情報源を使うのは、様々な利点がある。そもそも情報が多く厚く、量も多いため全体的な品質も高い。そんなことをいちいち書かなくてもちょっと考えれば分かる話なのでこれ以上ぐだぐだ書かないが、より多くの情報を得るために必要だと思っている。

逆の話をしよう。では二次情報源であることが多い日本語の情報はどうなのか。無論良い情報も多い。但し、酷いものも多い。殆どの情報が一次情報英語の翻訳か、もしくは英語の情報を参考にした記述であるため、どうしても「〜らしい」風のものが多くなる。また、翻訳に時間がかかるため、出版から半年以上、酷い場合だと2年以上かかるものも珍しくない。

例えば。ある有名ソフトウェアの開発者が書籍を英語で書いたとする。その翻訳書が一年後に出たとする。読んで疑問が沸いた。日本語翻訳者に質問をするのと、オリジナル英語の著者に質問するのとで、速度・質・満足度、あらゆる点でそもそも比較になるだろうか。これはさすがにならないだろう。

また、欲しい本が翻訳されないのも近年では増えた。Java EE 7の本なぞ日本語のものは1冊も出てないのである。一応これでもC#と比類する企業システム向けシステム開発の双璧である。こんな馬鹿な話があっていいものか、と日本国民として憤慨する事暫しである。

のだが、英語が読めれば、上記は全く問題ない。逆に英語を読めないプログラマーの先を行けるのだ。そりゃー英語で読むでしょう普通。かくして私の本棚は英語の本で埋まっていくのであった。

(3) TOEICはどうなのか

近年話題のTOEICであるが、会社でやっている所も近年では多くなってきたようだ。かくいう筆者の所属する会社も、この件で散々話題を振りまきまくっている原因だったりするわけであり、ここ四年くらい英語を勉強せざるを得ない原因というか環境を作ったものもこれである。

で、20回以上、散々TOEICを受けまくった結果思った事であるのだが、はっきり言ってTOEICのハイスコアを取ったところで、このテストの水準はNativeの小学校水準の読み聞きができるかどうか、でしかないものである、というのが筆者の見解である。

だからTOEICテストそのものに何かの意味を見いだす向きには、それ違うよって言いたいのである。これ、何の変哲も無い只の簡易英語能力確認テストです。

「会議室どこ?」「A、そこ曲がったところ」「B、彼をいじめてます」「C、来週ですね」とTOEICのPart 2の典型問題を日本語で書いてみたらよく分かる。こんなもの小学校低学年向けである。

だから、英語力を確認するのにTOEICを利用するのは、特に出来ない向けには丁度良い簡易さである。あんまり難しいと、問題文すら理解できないからねぇ、と。

で、プログラマー向け書籍に必要な英語力であるが、はっきり言ってTOEICを高得点取れれば、特に問題なく読める。逆に言えば、小学校低学年程度の文書が理解できなくて、それより難しい技術書が読めるわけが無い。

ただ、ご存じの通り英語の技術書であっても専門用語が多いので、それさえ憶えれば、あとは典型表現の繰り返しなので楽勝ある。

かくして私の書棚には英語の本が並(以下略

(4) TOEICを使った勉強方法について

英語便利だよ、と書いたところで、一体どうやって勉強すれば良いのよ!? とぶち切れられる事がリアルにも多い。まあ、確かに言いたいことはよく分かる。四年前の筆者もそうだった。

多くのやり方がある。これはその通り。ただ、筆者はTOEICを利用してまともに通読できるようになった。ので、その説明をしたい。

筆者の場合、会社から強制的に受けされられるようになる前に、自費でTOEIC公開テストを受けに行った(2010年頃)。受けに行く前に、TOEICの本を1冊だけ買って、それを本の通り11日間だけやって受けた。本は定番のロバート・ヒルキの「新TOEICテスト 直前の技術」というやつである。※Amazonだろうが楽天ブックスだろうがその辺の本屋さんだろうがどこにでも売ってる本なので、アフィリエイトリンクなんぞ張らないので勝手に探して欲しい。

で、その初回の結果は600点であった。大学受験以来10数年間まともに英語を勉強してなかった割にはまあまあの成果であったのだが、これの大半は上記の本のお陰でもある。当然ながらJ2EE系の情報は元々英語の書籍から取得していた(元々無かったので)のはあったが、どちらかというと拾い読みに近い利用形態だったので、これで語学力が上がっていたかと言われれば極めて怪しい。

で、そこから現在の830点に至るまでに4年間かかった。やったことの殆どは、公式問題集と各種定番の参考書をやった上で、iKnowという単語サイトがあるので、そこで単語テストをひたすらやりましたよ、程度の全然面白くない話であるので割愛する。暇なときに改めて使った本のレビューを書いておきたいと思う。

要は、最初にとにかくTOEICを受けに行って、その結果にがっかりして、理想とのギャップを埋めていっただけである。ちなみに筆者の理想は900点なので、現在70点のギャップを埋めていっている最中である。

(5) TOEICの点数上昇と効能

さて、TOEICの点数が上がったら、英語の書籍が読めるようになるのか!?という疑問に対して。

TOEICはListeningとReadingと二つのテストがあるのだが、当然ながら効能があるのはReading側である。この点数が上昇すると、何と不思議と長文が読めるようになるのだ。

より厳密に書こう。長文を読んでも頭が痛くならなくなる。長文を読んでも諦めなくなるのだ、である。

英語の本を読んでみよう、と思い立って本屋で大枚をはたいてPaperbackを買ってきた事のある人はよくご存じだろうが、読み始めるとほぼ全ての慣れてない人には、3ページ以内で以下の症状が出る。

  • (ほんとに)頭が痛くなる・吐き気が出てくる
  • すぐ眠くなって寝る
  • イライラして放り投げる
  • 読んでるつもりだけど他の事を考え始めて全然頭に入らない
  • 目がチカチカしてきて単語を追えなくなる

これらはTOEICの後半、Part 7 (長文読解)を制限時間以内(約1時間程度)に解けるようになると、何と解消されるのである。眠くならないし、持続的に読めるのだ!!TOEICの点数で言うと、Readingが450点程度、全体で900点程度あれば、何とか問題ない程度、と考えても良いかなと思っている。

この効能については各種プロの方が沢山書いてるから子細は省略するが、筋肉に相当する読解持続力を付けるための訓練、がPart 7には必要で、Part 7を解けるようになると持続力が付いて長文が読めるようになる、ということなのだろう。いかに英語のプログラミング書籍が比較的簡単であったとしても、数百ページは普通にあるわけであり、途中で放り出さない程度の持続力が無いと続けて読めない。

で、英語の技術書を読めるようになるための訓練本、というのは無いので難しいが、TOEICの訓練本なら掃いて捨てるほど山のようにあるわけであり、一番手頃な学習方法として利用できるのではないかな、と思う次第である。

と、ざっとまとめてみたのだが如何だろうか。どうも書き足りないというか抜けてる事が沢山ある気がするのだが、まあそのときは第二弾でも書き散らかすことにしよう。


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