VueScanでのフィルムスキャンまとめ – ハウステンボス

さて前回VueScanについていろいろ書いたが、忘れないためにフィルムスキャンの実際のフローをまとめておく。フィルムスキャンをやったことがない方も、大体こんな感じとご理解頂けるのではないかと思う。

まず、フィルム。当たり前であるがこれがないとスキャン出来ない(笑)。まずフィルムをカメラに詰めて、撮ってきて写真屋さんで現像してきましょう。めんどくさいなら富士フイルムの「写ルンです」でも大丈夫。あれもれっきとした写真機であります。

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ここで準備したのは120判(いわゆるブローニー判、一般的な135判(35mm判)よりも倍くらい大きいもの)のリバーサルフィルム(いわゆるポジフィルム・スライドフィルム、一般的なネガフィルムの逆で正像)である。フィルムが大きいので目視でも充分に鑑賞に堪える。白い部分がスケスケなので、いまいちよく見えないが・・・

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ライトボックスにかざすとこんな感じで完璧に見える。透過光は綺麗である。ルーペで覗くともの凄い高精細ぶりに息を飲む。これは撮った本人の特権なので見せない(笑)。というか見せられない。上の画像はiPhoneで撮ったため、自動露出の関係で見た目より濃いめに出てます。

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ライトボックスはA4のデカいものも持ってますが、さっと使うにはこの小型のが便利である。単四電池で動く新書一冊分の大きさである。いわゆる便利グッズ系である。

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これをスキャナー付属のフィルムホルダーにはめる。はめる際にはフィルム用の手袋を使う。ヨドバシカメラとかで買える。フィルムを裏返してはめる。慣れないと傷つける可能性があるので慎重に・・・慣れたらホイホイやっちゃえる。

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ホルダーごとスキャナーにはめる。穴の位置を合わせて置くだけ。スキャナーの蓋側の白い板を外すのを忘れずに。これを忘れると透過光ユニットが正常に動かずスキャン出来ない。要するに上のライトボックス相当の光がないと正像として見られないから、フィルムの後ろから照らしてやってるのである。(だからホルダーにはめるフィルムは逆にはめるのである)

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はい、VueScanを起動して「プレビュー」ボタンを押す。設定は前回の記事を参考に。キューといふ音を奏でながらプレビュー画像が出てくる。これは30秒くらいかかったかな。純正のEPSON Scanより高速に出てくる。

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はい、プレビュー終わり。正しく設定していれば、こんな感じで6コマを自動認識して、しかもスキャンする領域を自動認識して、自動露出してくれる。「スキャン」タブに移り、一コマずつ右下の「→」ボタンを押して確認していきましょう。

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一コマ目。完璧に自動で切り抜いてくれてますね。わたしはフィルムの枠までスキャンしたいので、「切り抜き」の「しきい値」をちょいと大きめに指定して、スキャンする領域を広げている。この自由度は純正EPSON Scanではできない芸当である。(大中小の荒い三段階しかない)

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はい、どんどんコマを進めていくと、5コマ目の自動認識が間違っていた。何でこんなヘンテコな認識をしてくれるのかさっぱり理解できないが、こういう場合は手動で領域を修正してやる。

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「プレビュー」タブに戻ると、案の定隣のコマとまたがって選択領域が広がっている。 こいつをマウスでよいしょと選択し直す。

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はい、できた。簡単である。「スキャン」タブを再度選択して確認する。

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綺麗に選択できていた。自動露出もバッチリである。この辺は恐ろしい賢さである。EPSON Scanだとこうはいかない。

最後のコマまで確認が進んだら、左下の「スキャン」ボタンを押す。この場合は、「出力」タブでJPEGを指定している。「入力」タブのバッチスキャンで「すべての」を指定してあると、いま確認した6コマぜんぶ一気にスキャンしてくれる。

さて、待つこと20分くらい・・・1コマずつ出来上がるので、順次確認できるのだが、ご飯でも食べて待とう。

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出来上がり。完成した画像をLightroomに取り込んで、上下左右をちょっとだけ切り抜き、解像度を落として1000×1000 pixel程度に落としただけである。元がPROVIA 100Fらしいすっきりとした写真であったため、見た目まんまの良い取り込みになったのではと。クリックするとちょいと大きくなります。

この写真、今年の6月くらいにハウステンボスにて撮ったやつなのだが、HASSELBLADを手持ちで急ぎで撮ったため、塔が傾いている(笑)。展覧会にでも出品するならちょいと回転させたいところではあるが、ここではスキャンが主題であるため、そのまま掲載しておこう。

というか、フィルムに写真としてこう撮れてるわけで、それはそれである。このままが写真。電子塗り絵に堕すのは趣味ではない。そのままを鑑賞いたしましょう。

※フィルムをホルダーから外して戻すのを忘れないように。

さて、パソコンによるフィルムスキャンの概要はおおむねご理解頂けたのではないか。如何だろうか?

VueScanはMac版だけでなくWindows版もあるため、全く同じ手順で可能である。あとはEPSON GT-X970とかフィルムスキャンができるスキャナーを買ってくるだけである。最近はだいぶ安く入手できるので、良い時代になったもんである。

やたらと高額で短命のデジカメなんぞ頻繁に買い換えるのではなく、ビンテージバルナックライカを長年使い込み、+フィルムスキャナーでBlog掲載と洒落込むのもおつなもんである。私は趣味性の高い方を選びたい。折角の趣味なんだし。

コメント

“VueScanでのフィルムスキャンまとめ – ハウステンボス” への2件のフィードバック

  1. 米戸 ヤスヒコのアバター

    Windowsの古いスキャナーを持っています。Macに使えるかどうか質問させてください。
    VueScanはダウンロードしてスキャナーに接続したが、スキャナーを認識しません。
    VueScanは有料のものをお使いになって、このようのスキャンできたのでしょうか?
    ご教示よろしくお願いします。米戸拝

    1. Hirofumi Iwasakiのアバター

      こんにちは。VueScanの導入についてはこちらにまとめておりますので参照下さい。無料版で試した後、有料版を購入しています。
      http://www.mushagaeshi.com/2013/04/21/vuescan-and-coolscan-5000-ed/

      無料版と有料版で接続数の差は無かったと思います。購入の際にも、認識した上で購入して下さい、というポリシーだったと思います。
      下記の一覧に無ければ動かないと思いますので、ご確認されたほうが良いかと思います。
      http://www.hamrick.com/vuescan/vuescan.htm#supported