この特集は観てもらえる人を増やすため、現代仮名遣い+新字体を使います。
先週までのHASSELBLADの話題は段々飽きてきた。ので、メインで使ってる大型写真機の利用者を増やすべく、愛機WISTA45 SPをざっくりと説明していきたい。この辺は書籍にもあまり書いてないので、実際に使ってみるしかよく分からないだろう。各メーカーが説明書等々をフリーで公開してくれれば良いのだが、仮に公開されたとしても余り記載が詳しくないので、やっぱり有用であろうと思う。
過去にもなんか書いた記憶があるのだが、そこまで詳しくは書いてなかったと思うので、今年版という事でひとつ。ちなみにWISTAの人曰く、我が家のはWISTA45 SPの前期型(初期型)らしく、部分的に色が違ったり材質が違ったりしているのだが、現行型と比較しても大して変わらんので安心して欲しい。
立てたところ。畳んである。重さは大体2.9kg。総合金製で頑丈である。各種機能が満載であり、Linhofマスターテヒニカと似てる割に、比較しても結構機能が異なる。まあ実際使ってみれば判るのだが。
裏。三脚穴は通常の国産の1/4インチのやつ。純国産だし。MADE IN JAPAN。というか板橋区製。ウイスタはリトレックSPとかリトレックビューで有名な、昔の武蔵野光機の後継会社である。
ベッド部に見えるボタンを押し込んで開く。開く前に取っ手の下に見える大型のダイアル左右両側を緩めないと開かないので注意。このようにリンホフのマスターテヒニカとかと比較しても、ベッド部にタスキが無くて極めて頑丈である。
開いたところ。後枠とベッドを繋いでるダイヤルが強大にデカいのが判るだろう。後枠は前後に動かせるが、途中でクリックが入り傾けた分量が判りやすくなっている。総金属製ならではである。伊達に重い訳じゃないのだ。
前枠を引き出す。その為に一段目のレールを後枠にくっつける。マスターテヒニカと同じなのだが、これをやらんと削れるので注意。マニュアルにもちゃんと書いてある。
取っ手を摘んでズリズリと引き出す。離すと止まる。かなり硬いので注意。逆にユルユルだと困るので、これはこれで正解。
ベッドと後枠を繋ぐダイヤルを締め込んで固定。
WISTA45シリーズは二段レールになっているため、ここでは250mmレンズを付けるために一段目を引き出す。固定は二段目に付いてる二つのレバーで行う。操作が直感的で非常に判りやすい。
で、レンズをはめる。レンズボードはいわゆるリンホフタイプならなんでもはまる。はず。これは過去の記事の通りWISTA純正のボードをヨドバシカメラ経由で取り寄せて使っている。3000円くらいだったはず。WISTAの金属製バッジが付いている。
上のノブをちょいと上に持ち上げて固定。バネであるので楽ちん。よく見たら判るのだが、WISTAのバッジは日本でお馴染みの藤の家紋である。由来は知らんのだが、誰かの家のものだろうか。ちなみに熊本市にある藤崎八旙宮と同じ家紋であり、密かに気に入っている。日本製って感じでいいじゃないか。
次にライズ用の前枠の固定ダイアルを緩める。向かって右側。
次に向かって左側のライズ用のダイアルでズリズリと8mm持ち上げる。上の画像で判るが、丁度ライズで持ち上がった枠が8mmなので判りやすい。マニュアルに書いてあるのだが、リンホフタイプの下付ボード(オフセットボード)だと光軸が下になってしまうため、持ち上げないといけないのである。これ知らない人多いので注意。
組み立て完成。だいたい慣れたら1分くらいで出来るようになるので、そんなに気にする必要はないだろう。あとはレリーズを付けて、レンズのシャッターを開け、絞り開放にしたら撮影開始である。
WISTA45 SPは生産開始から30年くらい経ってると思うのだが、WISTAのオンラインショップ(または板橋区の本社)やヨドバシカメラ等々でまだまだ現役で入手できる。当たり前だが修理もやってくれるし、蛇腹も含め各種パーツもヨドバシ経由またはWISTA直で供給OKである。これは日本製ならではである。
中古だと恐らく7万〜15万の間くらいが適正価格だと思うが、折角なら新品がいいという方は景気振興と会社存続も兼ねて如何だろうか。2.5kgで軽いけど機能が削れたWISTA45 VXというのもあるので、用途に応じて。
ちなみにWISTAからは一銭ももらってません(笑)