さて先月の話になってしまうのだが、Oracleに呼ばれて久々に表舞台に出てみた。Java EE 6に(ようやく)対応してきたWebLogic 12cのリリースを記念してフォーラムがあったのだが、その最後にキーパーソン座談会と称して、斉藤さんと新野さん、お二方とOralceの伊藤さんで、Java EEが現場でどのように使われているのかを中心に会話してみた。詳しくは下記にいろいろ記載されているため、そちらをご覧頂きたい。
Java EE 6は企業システム開発の課題への “解”となるか? キーパーソン座談会【前編】
http://www.oracle.co.jp/campaign/weblogic/columns/column01/column17/java_ee_6.html
Java EE 6で変わる企業システム開発のパラダイムと開発者の役割 キーパーソン座談会【後編】
――「Oracle WebLogic Server 12c Forum」レポート
http://www.oracle.co.jp/campaign/weblogic/columns/column01/column17/java_ee_6_oracle_weblogic_server_12c_forum.html
私自身はWebLogic 3.5くらいの時期からずーっと使い続けているため「やっと対応かすげー遅いぞWebLogic」としか思わないのであるが、ここ十数年で市場はだいぶ変化し、WebLogic以外のJava EEサーバーがいろいろ出ては消え、を繰り返し、下馬評通りのラインナップとなって現在に至る、みたいな状況である事は間違いなかろう。
Java EEによるオープン化、というキーワードでSI会社が儲けられた時代は遙か7-8年くらい前に終了して、あとはどう効率的に使えるかどうか、という所に焦点が当たって久しい。特にEEのターゲットであるエンタープライズシステムにとっては、いかに効率的に単純にCRUDシステムが構築できるか、どう保守性を上げていくか、辺りがキーポイントであることは、現場にいる人間であればほぼ誰もが思っている事であろう。
それに対してSI会社側からは、そんな地味な内容では食いっぱぐれるだろボケ、と云わんばかりに、やれアスペクト指向だ、やれDIだインジェクションだ、やれEJBを外せだと本道から外れたところで主張し始め、Java EEが本来の姿とちょっと違う視点から攻撃されまくり、一方サーバーベンダーからはやれSOAだやれBPELだと、これまたちょいと焦点のぼけた製品を売りさばこうとして失敗し、という悲しい状況が続いた、というのがここ5年くらいの市場動向だろうか。
それに対してWebLogic 12cがようやく対応したJava EE 6仕様は、うまいことDI系の仕様を組み入れた上で、シンプルにすげー複雑なトランザクション処理をやり遂げる、という本来の旧J2EE仕様が目指してきたところに着地してきているものである。もはやStrutsもSpring FrameworkもAXIS2もHibernateもお払い箱でOKという、全方位フルラインナップがそろったのがEE6であり、EE5よりも徹底されている所が非常に好感が持てるような仕様となっている。
・・・というような事を喋った記憶があるのだが、どこまで伝わっているかは神のみぞ知る所である。相変わらず写真写りが悪いとか早口すぎて訳分からんとか云われそうであるが、それで商売してるわけでもない単なる現場の人間であるのでご容赦頂きたい。まあ、とにかくJava EE 6いいよ、現場で使いまくってるよ、という事が伝えたかったのである。